平日は仕事、帰宅後は家事と育児。
ようやく迎えた休日なのに、「結局、今日も休めなかった」と感じることはありませんか。
「たまには一人でゆっくりしたい。でも、子どもを相手に任せるのも申し訳ない」
共働き夫婦にとって、休日の一人時間を確保するのは簡単ではありません。どちらも疲れているからこそ、休む順番や育児の担当を決めにくいものです。
結論からいうと、休日の一人時間は、空いた時間を取り合うのではなく、夫婦それぞれの休息を先に予定に入れるのがおすすめです。
そして、一方が休んでいる間は、もう一方が育児を主体的に担当することが大切です。
この記事では、育児の交代方法、休日の時間割、休息の公平な決め方、予定どおりにいかない場合の対処法まで紹介します。
最初に決めたい3つのこと
- 夫婦それぞれが何分・何時間休みたいか
- 休んでいる間、誰が育児と必要な家事を担当するか
- 予定が崩れたとき、いつ休息を取り直すか
共働き夫婦の休日は「一人時間の確保」まで分担しよう
休日の分担というと、掃除、洗濯、料理、子どもの世話をどう振り分けるかに目が向きがちです。
しかし、家事の作業量だけを分けても、片方だけが子どもの呼びかけや予定の確認に対応し続けていれば、十分に休めません。
内閣府の「令和5年版男女共同参画白書」によると、2021年時点で6歳未満の子どもを持つ共働き夫婦の家事関連時間は、妻が77.4%を担っていました。これは当時の全国的な傾向であり、個々の家庭にそのまま当てはまる数字ではありません。
夫婦の公平さを考える際には、誰が何をしたかだけでなく、誰がどれだけ安心して休めたかにも目を向けたいところです。
「子どもを見ながら休む」は一人時間とは分けて考える
子どもがテレビを見ている間にスマホを触ったり、昼寝中にコーヒーを飲んだりする時間も、ほっとできる瞬間です。
ただし、泣いたら対応する、危ないことをしたら止める、起きたら世話をするという責任が残っているなら、自由に過ごせる時間とは少し違います。
この記事では、一人時間を「自分の希望で過ごし、原則として育児や家事への対応を求められない時間」として考えます。
趣味や外出に使っても、眠っても、何もしなくてもかまいません。休み方を相手が評価しないことも大切です。
休日の一人時間を分担する4つのステップ
最初から完璧な時間割を作る必要はありません。まずは次の4ステップで、今週末の予定を決めてみましょう。
ステップ1:夫婦それぞれの疲れと希望を確認する
最初に確認したいのは「誰が先に休むべきか」ではなく、「二人が今どれくらい疲れていて、どんな休み方を望んでいるか」です。
例えば、一人は朝寝坊をしたい、もう一人は午後に散歩へ出かけたいかもしれません。休息の希望は同じとは限らないため、決めつけずに聞いてみましょう。
お互いに確認する4つの質問
- 今週はどれくらい疲れている?
- 一人になれるなら何をしたい?
- 何時ごろに休むと一番助かる?
- 今週末、外せない予定はある?
大切なのは、「自分の方が大変だった」と競い合わないこと。仕事、睡眠不足、体調、平日の育児負担などを含めて話しましょう。
ステップ2:休息を先に予定表へ入れる
「家事が全部終わったら休もう」と考えると、次々にやることが増えて、結局一人時間がなくなりがちです。
そこで、子どもの食事・睡眠・外せない予定を確認したうえで、夫婦それぞれの休息を、週末の予定として先に確保する方法を試してみましょう。
最初は30分や1時間でも十分です。余裕があれば90分、2時間と調整してもかまいません。時間は義務的な目標ではなく、家庭の状況に合わせた目安です。
予定はスマホのカレンダーや紙のメモなど、夫婦が確認しやすい方法で共有しましょう。
ステップ3:育児担当を「一式」で引き継ぐ

片方が休んでいる間、もう一方は「子どもと遊ぶだけ」ではなく、必要な育児の判断と対応も引き受けます。
例えば、次のようなことです。
育児を交代するときの引き継ぎチェック
- 食事・水分補給・おやつの準備と後片付け
- おむつ替えやトイレの付き添い
- 遊び相手、外出先での見守り、安全確認
- 昼寝や着替えなど、その時間帯に必要な世話
- 子どもの体調やアレルギー、当日の予定の確認
- 使った道具や食器、おもちゃの片付け
子どもの対応で迷うたびに休んでいる相手へ確認していたら、休息は細切れになります。
必要な情報は開始前に共有し、通常の判断は担当者が行いましょう。ただし、けがや急病など安全に関わるときは、休息よりも子どもの安全を優先します。
ステップ4:休日の終わりに5分だけ振り返る
時間割を作っても、毎週予定どおりに進むとは限りません。
日曜日の夕方などに、実際に休めた時間と疲れの残り方を確認して、翌週の分担を調整しましょう。
「今週は妻の休息が短くなったから、来週は先に確保しよう」「午前中の交代は子どもが落ち着いていてやりやすかった」といった具合に、責めずに改善点を話すのがコツです。
【時間割の例】土日に夫婦それぞれ90分の一人時間を作る

ここでは、土日が休みの共働き夫婦を想定した時間割を紹介します。
育児の必要量や子どもの年齢は家庭によって異なるため、あくまで調整用のモデルです。
| 時間帯 | 育児担当 | 休息・過ごし方 |
|---|---|---|
| 9:00〜10:30 | 夫 | 妻が一人時間90分 |
| 10:30〜13:30 | 夫婦で調整 | 昼食・家族の時間 |
| 13:30〜15:00 | 妻 | 夫が一人時間90分 |
| 15:00以降 | 夫婦で調整 | 家事・入浴・夕食 |
この例なら、一日で夫婦それぞれ90分ずつ確保できます。土曜日だけでなく、日曜日も交代順を変えて試す方法があります。
もっとも、必ず同じ時間に休むことが公平とは限りません。夜勤明け、体調不良、授乳、平日の育児負担など、当日の状況も考慮しましょう。
交代するのは時間だけでなく、責任もセット
例えば、午前中の夫の担当時間に子どもと公園へ行くなら、外出準備、飲み物、着替え、帰宅後の片付けまで夫が引き受ける形です。
妻が事前にすべて準備して、帰宅後も片付けをするなら、見えない負担が残ってしまいます。
休む側が気兼ねなく過ごせるように、必要な準備も含めて交代することを意識してみましょう。
休日の一人時間を公平にする3つの決め方
一人時間の作り方には、いくつかのパターンがあります。夫婦の勤務形態や子どもの生活リズムに合わせて選びましょう。
1.午前と午後で交代する
夫婦ともに休日が同じで、短い時間なら一人で育児を担当できる家庭に向いています。
午前は夫が育児を担当し、午後は妻が担当するなど、時間帯で分けます。
毎週同じ順番にすると、朝寝坊したい人や午後に外出したい人の希望に合わないこともあるため、希望が変われば順番も調整しましょう。
2.土曜日と日曜日で交代する
買い物や趣味など、まとまった時間を使いたい夫婦に向いています。
土曜日は妻が2時間休み、日曜日は夫が2時間休むといった方法です。
この場合も、休息時間以外の家事・育児がどちらか一方に集中しないよう確認します。
3.1週間単位で休息の合計を調整する
シフト勤務や夜勤などで休日が一致しない家庭では、土日だけで均等に分けることが難しい場合もあります。
そんなときは、一週間単位でそれぞれの休息時間を確認する方法があります。
例えば、今週は夫が休日に2時間休めた一方、妻は30分だけだった場合、次に二人で育児を交代できる日に妻の休息を優先して確保します。
ただし、睡眠不足や強い疲労を抱えた人に、埋め合わせのため無理な育児担当をさせないことが前提です。
一人時間を作っても休めないときの対処法
時間を決めただけでは、休息がうまく機能しないこともあります。よくある困りごとを整理します。
子どもが休んでいる親のところへ来てしまう
特に小さい子どもは、担当する親が変わることに戸惑う場合があります。
そんなときは「今はお父さんと遊ぶ時間だよ」「お母さんは少し休む時間だよ」と、年齢に合った言葉で伝えてみましょう。
自宅では切り替えが難しければ、担当する親が子どもと安全な場所へ散歩に出かける方法もあります。
ただし、子どもが強く不安を感じる場合は無理に引き離さず、短い時間から慣らすなど柔軟に対応しましょう。
休んでいる間に家事がたまってしまう
育児担当が変わっても、休んだ側に食器洗い、片付け、夕飯作りがすべて残っていたら、結局負担は減りません。
そこで、休息時間中の必要な家事を担当する人と、後回しにする家事を決めます。
例えば、昼食は簡単なメニューにする、掃除は翌日に回す、食器洗いは休息後に夫婦で分けるなど、家事の総量を減らす工夫も必要です。
夕飯の準備が大きな負担になっている場合は、共働きで夕飯が作れない日の7つの代案も参考にしてみてください。
休んだ側が申し訳なさを感じてしまう
一人時間を確保しても、「相手に悪いから早く戻らなきゃ」と思うと、十分に休めません。
そんなときは、夫婦のどちらにも休む権利があることを確認しましょう。
「休ませてあげた」という貸し借りではなく、お互いの休息を二人で支える仕組みとして考えることが大切です。
赤ちゃんの授乳や夜勤明けで交代しにくい
授乳などで一定時間の交代が難しい家庭では、授乳以外の抱っこ、着替え、おむつ替え、家事などをもう一方が担当する方法があります。
授乳が必要なタイミングを事前に見込み、短い休息を複数回確保することも考えられます。
また、夜勤明けや寝不足のときは、趣味の時間よりも睡眠確保を優先したほうがよい場合があります。眠気が強く安全な見守りができない状態で、無理に一人育児を担当しないようにしましょう。
注意:子どもの安全と体調を優先する
育児担当の交代は、子どもの安全な見守りができることが前提です。急病やけがなどが起きた場合は予定を中断し、必要な対応を行いましょう。休めなかった時間は、その後の状況を見て改めて確保してください。
一人時間をめぐって夫婦喧嘩をしないための話し合い方
休日の一人時間が確保できないとき、つい「あなたばかり休んでいる」「私だって疲れている」と言いたくなることもあります。
もちろん、不満を我慢する必要はありません。ただ、相手の休息を否定するよりも、今の困りごとと希望を具体的に伝える方が、予定を調整しやすくなります。
そのまま使える話し合いの例文
自分が休みたいとき
「今週ちょっと疲れていて、土曜日に1時間だけ一人で休みたいんだ。午後は僕が子どもを見るから、お互いに休める時間を作らない?」
相手が疲れていそうなとき
「今週は忙しかったよね。日曜日の午前中、僕が子どものことを担当しようか。家で休むのと外に出るのと、どっちがいい?」
休息時間に偏りがあるとき
「最近、自分の時間がほとんど取れていないから、来週は少し増やせると助かる。二人の予定を見ながら決めたいな」
※いずれも話し合いのために作成した例文であり、実際の夫婦の会話を再現したものではありません。
言葉だけでなく、実際に育児を引き受ける行動までセットにすることがポイントです。
筆者の考え方|休む時間は言葉だけでなく行動でつくりたい
ぼくは、妻が仕事や家事、育児で疲れていそうなときには、自分が子どもの相手や家事を引き受け、その間に気分転換してもらうという考え方を大切にしています。
ただし、相手が休みたいか、何をして過ごしたいかは、本人に確認しなければわかりません。
そして、一方だけが休む仕組みでは長続きしません。夫婦それぞれが無理なく休めることを、休日の予定を決める基準にしたいと思います。
二人で分担を整理したい場合は、厚生労働省の「トモイクシート」も役立ちます。家事・育児の分担を話し合うための公的なツールです。
忙しくてまとまった休息が取れない家庭はどうする?
休日でも、子どもの習い事や通院、買い物、家族の用事などで一日が埋まってしまうことがあります。
そんな家庭では、長時間の一人時間だけにこだわらず、今できる方法から始めましょう。
一人時間が取れない週の代案
- 15〜30分だけ育児担当を交代する
- 買い物や掃除など、急がない予定を減らす
- 休息が取れなかった分は翌週に確保する
- 家庭の条件に応じて親族や外部支援を検討する
- 二人とも疲れている日は、家事を最低限にして休息を優先する
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